【葬式・葬儀】直葬(火葬式)とは?意味や注意点、流れなど全解説

葬儀のかたちはさまざまですが、現在は「小規模にする葬儀」「必要十分の葬儀」に注目が集まっています。

また、宗教観や故人の遺志として、「葬儀にお金をかけないで欲しい」という希望が出されることもあります。

このような考えを持つ人にとって、選択肢の一つとなるのが「直葬(火葬式)です。

直葬とは?意味や読み方を解説

直葬とは?意味や読み方を解説

「直葬(ちょくそう)」「火葬式(かそうしき)」とも呼ばれ、通夜も葬式・告別式もせず、火葬場でのお見送りだけを行う葬儀形式を指します。

一般的に、葬儀は「通夜が行われ、翌日に葬式・告別式が行われ、その後で火葬が行われる。火葬が終わったら繰り上げ初七日法要を行い、そしてその後で精進落としをする」というかたちをとります。

直葬は非常に小規模な葬儀となるため、あらゆる葬儀形態のなかでもっとも費用や時間を抑えられる葬儀形態でもあります(一部の例外はあります)。

直葬(火葬式)は、「一日葬」「家族葬」とも区別されるものですが、このあたりについては後述で解説します。

火葬式とは?直葬との違いは?

葬儀関係の単語については、葬儀会社によって解釈に違いが見られるものもありますが、前章で取り上げた「直葬」と「火葬式」の2つの単語は、同じ意味で使われています。

どこの葬儀会社でも「直葬=火葬式」としていますし、現場においてもこの2つは同じ意味で使われています。

このため、本記事では直葬という名称で統一して進行します。

一般的な葬儀との違いは?

現在はさまざまなかたちの葬儀があり、そのなかには直葬との区別がつきにくく感じられる葬儀もあります。

ここでは、直葬とそれ以外の葬儀の違いについて細かく見ていきましょう。

直葬と一般葬との違いについて

一般葬は「家族や親族以外の弔問客も受け入れる葬儀。だれもが参列することのできる葬儀であり、多くの場合町内や学校、会社に対しても告知される(新聞のお悔み欄に出す場合もあります)もの。また、通夜が行われ、その翌日には葬式・告別式をして、その後に繰り上げ初七日法要と精進落としの席を設けるもの」です。

簡単にいえば、一般葬の場合は以下のスケジュールをとります。

  • 1受付開始
  • 2通夜開始
  • 3通夜振る舞い
  • 4参列者解散、家族や親族は残り一晩を過ごす
  • 5翌日葬式・告別式開始
  • 6葬式・告別式が終わった後に出棺~火葬場へ
  • 7火葬~収骨
  • 8火葬後、繰り上げ初七日法要を行う
  • 9精進落とし
  • 10解散

※仏教式の葬儀の場合

対して、直葬の場合はこの内の1~6までが省かれます。

いきなり火葬場に向かい、そこで火葬~収骨を行うのです。

その後の日程に関しては個々の直葬によって異なりますが、1~6以外に一般葬の場合はほぼ必須である8.9の段階も省かれ、火葬と収骨をして、解散という形を取ることが多いです。*

一般葬と比べると非常に簡素化された送り方といえるでしょう。

また一般葬儀の場合は家族以外の弔問客も受け入れますが、直葬の場合はほぼすべてのケースで、家族(広くても親族まで)だけで行われます。

詳しくは「家族葬と直葬の違い」の章で解説しますが、参加人数も非常に少ないのです。

宗教的な面でも違いがあり、一般葬の場合、そのほとんどはなんらかの宗教的儀式を伴います。

もう少し具体的に言うのであれば、「故人が信仰した(あるいは家族・喪主が信仰している)宗教にのっとって葬儀を行う」ということになります。

そのため宗教者を呼び、祈りの言葉やお経などを呼んでもらうことが多いといえます。

しかし直葬の場合は無宗教で行われる場合が多く、宗教者に連絡しないのが通例です。

もっとも上記に関しては、明確な決まりがあるわけではありません。

現在の葬儀は多様化しているので「無宗教の一般葬」もありますし、「宗教者を呼んで行う直葬」もあります。あくまで「このような傾向にある」というだけであり、これが「正解」なわけではありません。

※支払いや打ち合わせ、荷物の関係でいったん葬儀会場・葬儀会社のところに戻る場合もあります

直葬と一日葬との違いについて

続いて直葬と一日葬との違いも解説していきます。

一日葬とは、その名前の通り「1日で終わらせる葬儀」をいいます。

スケジュールは以下のようになります。

  • 1葬式・告別式を行う
  • 2葬式・告別式が終わった後に出棺~火葬場へ
  • 3火葬~収骨
  • 4火葬後、繰り上げ初七日法要を行う
  • 5精進落とし
  • 6解散

※仏教式の葬儀の場合

「一般葬」のところと合わせてみてもらうと分かりやすいのですが、一日葬の場合は「通夜部分」が省略されます。

通夜~通夜振る舞いが行われないため、一般葬に比べてかかる時間が少ないのです。

ただそれでも、直葬とは異なり、一日葬には「葬式・告別式」が入ってきます。

これも断言はできませんが、基本的には一日葬の場合は宗教的儀式を伴うことが多いといえます。

1~2のあたりでお経(仏教の場合)が読まれることが多く、簡素ではありますが一般的な葬儀と同じような宗教観でもって行われるケースがよく見られます。

宗教的儀式を含まない直葬との違いがこのあたりに見られます。

一日葬の場合は、「火葬の後にどうするか」がケースによって異なり、繰り上げ初七日法要や精進落としを行う場合と省かれる場合とがあります。

これはあくまで個人的な体感によるものであって明確なデータがあるわけではありませんが、精進落としが行われるか否かは、「一般葬儀ではほぼ必ず行われ、一日葬では省かれるもしくはかたちを変えて行われ、直葬では省略されるケースの方が多い」と感じます。

直葬では一部の特例を除き、家族・親族のみで葬儀を行うことになります。

一日葬の場合についても、この傾向がよく見られます。弔問客が来やすい「通夜」が省かれること、小さなかたちの葬儀であることがその理由です。

ただ、「一日葬だが、ほかの弔問客も招きたい」「一日葬だが、親族は多く集めたい」ということであれば、その意向を踏まえたうえで葬儀を組み立てることも不可能ではありません。

直葬と家族葬の違いについて

家族葬と直葬の違いについては、少し解説が複雑になります。

この2つは同じように「葬儀の形態」を示す言葉ではありますが、カテゴリーが異なる言葉だからです。

家族葬とは、「故人や家族の親しかった人や親族だけを招いて行う葬儀」を指す言葉です。

一般の弔問客は原則として受け入れないので、小規模な葬儀になることが多いです。

直葬もまた特例を除き、一般の弔問客の受け入れが無く「家族葬」の形態をとることが非常に多いです。

ただし「家族葬」の定義は、あくまで「親しかった人だけを招いて行うもの」であるため、一般葬のように2日間にわたるものもあれば一日葬で終わるものもあれば直葬のように非常に簡略化されたものもあります。

「家族葬」のなかには、さまざまな葬儀形態が含まれるのです。

なお上記の理屈でいえば、「直葬ではあるが、家族葬ではない」もあるということになります。

ただこれはあくまで理論上のことであり、実際の葬儀においては「家族葬ではない直葬」は全くといっても差し支えないほど見られません。

だからといって「家族葬=直葬」と考えていると、葬儀会社との打ち合わせに齟齬(そご)が出る場合もあります。

直葬を希望する場合は、明確にそれを伝えるようにして、念のため「家族だけで見送ります」などのように言い添えると安心です。

ちなみに、「直葬にしようか一日葬にしようか、それとも通夜も含む家族葬にしようか迷っている」という場合も、それをストレートに伝えてください。

葬儀会社それぞれでプランがあるので、希望をより深く聞き出したうえで、そのご家庭に合った葬儀プランを提案してくれます。

直葬と無宗教葬儀の違いについて

直葬は無宗教で行われることの多い葬儀形態ですが、これとはまた別に「無宗教葬儀」もあります。

無宗教葬儀(「無宗教の葬儀」「無宗教葬」とされることもあります)は、文字通り、宗教にのっとらない葬儀形態を指し、宗教者を呼ばずに葬儀を行います。

双方について説明するとしたら、直葬は「無宗教で行われることが多いが、故人や家族が希望すれば宗教者を呼ぶことができる葬儀形態」であり、無宗教葬儀は「故人も家族も宗教者を呼ぶことを希望しない。したがって、宗教者は一切参加しない葬儀形態」なので、この2つは明確に区別されます。

そして直葬の場合は小規模なスタイルをとるのが基本ですが、無宗教葬儀の場合はそうとは限りません。

「費用を抑えること」を目的として無宗教葬儀を行う場合は直葬と同じように小さな葬儀となりますが、「故人や家族の意向により無宗教葬儀を行う」という場合は盛大な葬儀になることもあります。

また、無宗教葬儀は「故人の愛したもので送るかたち」が選ばれることが多い傾向にあり、故人が好きだった音楽や花などで葬儀がつくられていくケースもよく見られます。
「一般的な葬儀」「一般的な祭壇」とはまた異なった葬儀のかたちになることも多く、オリジナリティあふれる葬儀になる場合もあるのです。

なお、「オリジナリティあふれる無宗教葬儀」を希望した場合はそれに対応できる葬儀会社を選ぶ必要がありますが、直葬の場合はどこの葬儀会社でも引き受けが可能です。

直葬の方法と手順を解説

直葬の方法と手順を解説

直葬は、もっとも簡略化された葬儀形態です。
そのため、スケジュールも非常にシンプルにまとめられています。

  • 1葬儀会社に連絡をする
  • 2故人を安置する
  • 3簡単な打ち合わせを行う
  • 4納棺
  • 5出棺~火葬場への移動
  • 6火葬場でのお別れ~火葬
  • 7収骨
  • 8解散

それぞれの手順のポイントについて解説していきます。

葬儀会社に連絡をする

まずは葬儀会社に連絡をします。

「できるだけ安くあげたくて直葬を選ぶのだから、自力でやりたい」と考える人もいるかもしれませんが、これは事実上不可能と考えてください。

書類などの手続きは自分で行うことができますが、「故人をお連れする」という工程が、一般的な車などでは極めて難しいのです。

ご遺体を自家用車で搬送すること自体は法律違反ではありませんが、現実的ではありません。

葬儀会社は事前に「この葬儀会社にしよう」と決めておくとスムーズですが、亡くなった直後に選ぶこともできます。

葬儀会社は365日24時間対応しているので、いつ電話をしてもだれかが対応してくれます。

なお多くのケースではこのときに連絡した葬儀会社とそのまま契約を交わすことになると思われますが、「対応が悪かったのでどうしてもこことは契約をしたくない」ということであれば、自宅安置後にお断りすることも可能です。

故人を安置する

故人を安置します。

安置場所としては「自宅」が選ばれることが多いと思われますが、葬儀会社が持っている会場などに安置できることもあります。

特に、自宅の広さや移動(エレベーターが狭いなど)に難がある場合は、そのあたりも相談してください。

なお「できるだけ早く葬儀を終わらせたいので、そのまますぐに火葬場に行きたい」という理由で直葬を希望したとしても、これは叶いません。

日本の法律では、死後24時間以内の火葬は認めていません。このため、24時間が過ぎるまでどこかで故人を安置する必要があります。

そして葬儀会社によって解釈・プランには違いが見られます。

「直葬で宗教的儀式を必要としないのならば、枕飾りは設置しない。直葬でも宗教的儀式を必要とするのならば枕飾りをする」というところもありますし、「直葬でも枕飾りを行うし仏衣を着せる」とする葬儀会社もあります。
また、「そもそも直葬とは、火葬をするだけのものであるのだから枕飾りや仏衣などは選択肢として入らない」としているところもあります。

このような解釈・プランには正解不正解はないので、「宗教者を呼ぶ予定はないが枕飾りはしてほしいし着替えもほしい」「故人は宗教が嫌いだったので何もいらない」という希望があるのであれば、合致するプランを提供してくれる葬儀会社を選びましょう。

もっともこのような「希望」は、契約をした後でもある程度は調整が可能です。

オプション料金などが必要になるケースもありますが、途中でもし「動揺していて言い忘れていたが、このようにしたい」というような希望が出てきたのであれば、その段階で葬儀会社に伝えてください。

簡単な打ち合わせを行う

葬儀についての打ち合わせを行います。

この段階で、直葬を希望していることを伝えてください。

また、「直葬にしようか一日葬にしようかそれとも2日間にわたる家族葬にしようか迷っている」ということであれば、葬儀会社のスタッフに相談を持ち掛けてください。

細かい人数調整などは後でもできますが、基本のプランはこの段階で決めることになります。

また、葬儀の日付もこの段階で決められます。

あくまで体感的なものですが、直葬を希望する場合は、亡くなった翌日に火葬場に行くことが多いように思われます。

納棺

出棺~火葬場への移動をするために納棺を行います。

納棺は基本的には葬儀会社のスタッフによって行われますが、家族が希望すれば手伝うことはできるとしている葬儀会社が多いです。

思い出の品物などもこのときに入れるとよいでしょう。

ただし、爆発の可能性があるライターなどや焼け残りが心配される分厚い本などは入れることはできません。

メガネも材質によってはNGとなります。

心配な場合は葬儀会社のスタッフに質問したり、火葬場の注意事項に目を通しておきましょう。

出棺~火葬場への移動

出棺~火葬場への移動をします。

基本的に葬儀会社が用意した霊柩車での移動になりますが、直葬に参加する人数や霊柩車の乗車可能人数によっては自家用車などを利用することもあります。

一般葬では親族が移動する際に必要に応じてマイクロバスが使われますが、直葬の場合は参加人数も少なくなる傾向にあるのでマイクロバスまでは必要とされないでしょう。

火葬場でのお別れ~火葬

火葬場でお別れをします。

直葬は無宗教で行われる場合が多く、その場合は炉の前で参列者一同お別れをして終わりです。

ただ、宗教者を伴う場合もありますから、そのときにはお経などをあげてからお見送りすることとなります。

炉のスイッチを押す役割は、多くの場合火葬場のスタッフが担います。

直葬であってもほかの葬儀であっても、火葬にかかる時間はあまり変わらず、40分~1時間半程度です。

待ち時間は控え室で待つことになり、この際に軽食などをとるケースもあります。

収骨

収骨は地域差や火葬場によってやり方がある程度異なります。

「収骨は、故人と近しい関係にあった人から順番にやっていく」という基本は変わりません。

手順は、火葬場のスタッフによって案内されるのでその通りに行うようにします。

解散

直葬の場合、収骨後の行動が葬儀ごとで異なります。

一般葬や2日間にわたる家族葬の場合は火葬の後に繰り上げ初七日法要と精進落としを行うのが基本ですが、直葬ではこれらが省略されることが非常に多いです。

また食事をとる場合であっても、「とりあえず解散した後に、家族でどこかで軽く食事をとる」ことも多く、特別に「精進落としの席」を設けない場合もあります。

ただしこれは、「精進落としの席を設けてはいけない」という話ではありません。

家族が希望すれば、精進落としの席を設けることは可能だと考えてよいでしょう。

直葬のやり方とマナー

直葬のやり方とマナー

直葬を行うやり方とマナーについて見ていきましょう。

24時間以上の時間が必要

直葬を選ぶ理由はさまざまですが、そのうちのひとつとして、「葬儀に時間を掛けられないor掛けたくない」があります。

直葬の多くは宗教者を呼ばないでお見送りをすることになるため、宗教者のスケジュールを計算に入れる必要がなく、葬儀自体の時間だけでなく執り行うまでの時間も短縮できます。

すると当然、亡くなった当日に火葬までを行いたいと思う人もいるでしょう。

しかしながら、墓地、埋葬等に関する法律に以下のような定めがあります。

第3条 埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後24時間を経過した後でなければ、これを行つてはならない。但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りでない。
引用:厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)

つまり特別な例を除き、24時間以内に火葬を行うことは禁じられているのです。

現在では人の生死を判断することが容易になっていますが、昔はそうではありませんでした。

仮死状態であり息を吹き返す可能性が否定できないということから、このような法律が定められたと考えられています。

この考え方は現在も法律のなかに生きているため、直葬を希望している場合であっても、亡くなった直後に火葬に伏すことはできません。

「直葬であっても、自宅などで故人を安置する必要がある」とされているのはここからです。

「自宅も葬儀会場も使いたくはない。24時間経つまで病院にいてもらって、その後で直接火葬場に連れていくことはできないか?」と考える人もいるかもしれません。

しかし病院にある霊安室は多くの場合こぢんまりとしており、ベッドの数も多くは確保できません。

24時間以上にわたって1人の故人がベッドを使い続けられるケースは非常に少ないため、「24時間経った時点で病院から火葬場にお連れする」というやり方はとることができないと考えておいてください。

直葬には周りの理解も重要

直葬に参加する場合、立ち位置としては「故人の家族」であることが多いといえます。

このような場合、まず「直葬にすることによって、周りの人間に迷惑がかからないかどうか」を考えましょう。

直葬は故人の身内だけで行われる場合がほとんどであるため、身内以外で「故人とお別れをしたかったのに、させてもらえなかった」と感じる人が出てくることもあります。

また、参加した親族からも「もっと盛大にやってあげたかった」「(無宗教の場合)せめてお経くらいあげてほしかった」と言われることもあります。

葬儀の形に正解があるわけではありませんが、近しい親族などから直葬にすることへの不満が出ているようならば、「本当に直葬でよいのかどうか」を改めて考えた方がよいといえます。

直葬のマナー 服装

直葬に参加する場合、家族間で「葬儀をどのように考えているか」をすり合わせておく必要があります。

直葬は一般葬とは異なり参列者=喪家の場合がほとんどなので、「大切な人を失って心を痛めているご家族の心に配慮しなければならない、失礼があってはならない」という感覚は比較的薄いといえるでしょう。

このため、服装も「ブラックスーツでなければならない」などの厳密な決まりはありません。

「故人が希望していたので、みんな普段着で送りたい」ということであれば、そのようにしても構わないのです。

まずは家族間での認識をすり合わせて、「着ていく服装」を考えましょう。

なお、「自分は家族ではなくて親族の立場。直葬に呼ばれた」場合は、一般的な葬儀に準じた格好をして行く方が無難です。

ただし、「喪主側から服装の指定があった」ということであれば、それに従います。

また近しい関係であるのならば、服装について聞いてみるのもよいでしょう。

直葬とマナー 不祝儀について

直葬では不祝儀を用意しない場合もよくあります。

特に「自分たちが喪家の立場である。故人である父と喪主である母と同居していた」などのケースの場合は、一つの世帯から葬儀費用が支払われることになるので改めて不祝儀は包まない……という場合が多いでしょう。

ただ、「同居している家族ではない」という場合には一応不祝儀を包んでいくようにした方が間違いありません。

そのときに「不祝儀は必要ない」と断られたのであれば、しいてお渡しすることはせず持ち帰るようにします。

なお不祝儀を受け取った場合は返礼品を用意する必要が出てくるので、そちらも覚えておきましょう。

直葬についての質問まとめ

直葬についての質問まとめ

直葬についてのよくある質問に、まとめて答えていきます。

直葬ではお経は読まない?お坊さんは呼ぶ?

直葬の場合、基本的にお経を読まないことが多く、宗教者(仏教の場合はお坊さん)を呼ばずに行うケースも比較的多いです。

ただ、これは「お坊さんを呼んではいけない」「お経を読んではいけない」というものはありません。

故人や家族が希望すればお坊さんを呼んで炉の前でお経を読んでもらうことは可能です。

また、お坊さんを呼ばない場合であっても、個々人でお経を唱えることは当然自由です。

無宗教=直葬なのか?

繰り返しにはなりますが、直葬の場合は無宗教で行われることが多く、また無宗教の葬儀を希望する人が直葬を選ぶ場合もあります。
しかし上記の2つはイコールではありません。

直葬の場合であっても、宗教者を呼んでお見送りをしてもらうことはできます。

また葬儀会社によっては、「宗教者を呼ぶ直葬プラン」と「宗教者を呼ばない直葬プラン」を分けているところもあります。

ただし、「直葬とは宗教者を呼ばない葬儀形態である」としている葬儀会社もあるので、申し込む段階で、「宗教者を呼ぶ直葬を希望しているor宗教者を呼ばない直葬を希望している」のどちらであるかはきちんと伝えましょう。

なお直葬で宗教者を呼ぶ場合は、付き合いのある宗教組織に声を掛けるようにします。(仏教ならば菩提寺など…)

「墓は菩提寺のなかにあるが、お布施などがもったいないので菩提寺のお坊さんは呼ばないで無宗教で直葬を行う」とした場合は、後々もめることになる可能性もあるので注意が必要です。

無宗教の葬儀の場合は、「直葬で送る方法」と「直葬以外の葬儀形態を選択する方法」の2通りがあります。

後者の場合は、音楽やお花などでお見送りするケースがよく見られます。「お別れ会」などの名前で呼ばれることもあります。

規模はさまざまで、家族しか呼ばないで送る方法もありますし、50人以上が集まって行う一般葬的なお式となることもあります。

以上を踏まえて無宗教と直葬の関係をまとめた場合、

  • 無宗教の直葬
  • 特定の宗教的儀式を含む直葬
  • 無宗教だが、直葬ではない葬儀(一日葬や一般葬)

以上の3つに分類できます。
もちろん上記の中でどれが良い・悪いということはありません。

直葬だと食事(精進落とし)はどうなる?

「精進落とし」とは仏教用語であり、四十九日の忌明けに振る舞われるものをいいます。

この「精進落とし」を機に、喪家も通常の食生活に戻っていきます(それまでは生臭類の摂取を避ける)。

ただ現在は四十九日まで精進料理で過ごすことは難しいため、火葬の後に精進落としの席が設けられるようになりました。

また、通夜振る舞いなどでも肉類が出される場合もあります。加えて現在では、精進落としは「葬儀にあたり、お世話になった人をねぎらうためのもの」としての性格も持つようになりました。

以上のような基本にのっとれば、神式やキリスト教の葬儀の場合は「精進落とし」は必要がないということになります。

無宗教で行われることが多い直葬ならばなおさらですね。

そのため、直葬の場合は精進落としの席が設けられないことが非常に多いので、食事をとる場合でも「解散後に家族で集まって一般的な食事にする」ケースが多いでしょう。

もっとも、宗教的儀式を伴う直葬もあり、家族が特にと希望すれば融通をきかせてくれる葬儀会社もあるでしょう。

いずれにせよ、精進落としをする・しないの希望があるのであれば、早めに葬儀会社に伝えてください。

直葬にかかる時間は?

直葬は、火葬の前でのお別れだけを行います。

このため、直葬自体にかかる時間は、火葬を含めても1時間~2時間程度でしょう。

この後に収骨が行われます。

もっとも、火葬にかかる時間は火葬場によっても異なるので、実際には半日程度の時間的余裕を見ておくことをおすすめします。

直葬を行うまでには、ここまでの文中でも述べた「安置するための時間」も必要となるので、覚えておきましょう。

直葬にお金はいくらかかる?

直葬の費用は、15万円~30万円程度が目安です。

これには、故人をお連れするための交通費(長距離の場合は増額)・遺影作成費用・ドライアイス・棺と骨壺などの料金が含まれています。

枕飾りや仏衣もプラン内容に含む場合もありますが、これは葬儀会社ごと・プランごとによって異なります。

なお、無宗教の直葬は「もっとも費用を抑えられる葬儀形態」です。

直葬の日程はどうやって決める?

直葬は、参加者の都合と火葬場の空き状況によって決められます。

基本的には直葬の場合は自宅に安置して納棺、そして火葬場へ……の手順をとりますが、「エレベーターや部屋の広さに問題があり、自宅での安置はできない」という場合は葬儀式場の控え室などに故人を安置する必要が出てきます。

このようなケースでは、葬儀式場の空き状況の確認が必要となります。

宗教者を呼ばない場合は、宗教者とのスケジュール調整は必要ありません。

直葬は、亡くなった翌日に行うことが多いので、非常にスピーディーに進みます。

まとめ

直葬と火葬式まとめ

直葬とは、もっとも簡素な葬儀形態です。

これは炉の前だけでお別れを行うものであり、通夜や葬式・告別式を伴いません。

宗教者を呼ばずに行う直葬の場合は、あらゆる葬儀のなかでもっとも費用を安く抑えることができます。

基本的には家族もしくは親族で行うものであり、宗教者も呼びません。

ただ故人や家族の希望があれば、宗教者を呼ぶことはできます。

直葬の場合は、繰り上げ初七日法要や精進落としも省略されるのが通例です。

死後24時間を過ぎれば火葬にすることができますし、お別れ自体もスピーディーに終わります。

このため、時間的な負担が軽い葬送形態でもあります。

反面、「お別れができなかった」「お経くらいはあげてあげたかった(無宗教の火葬式の場合)」「無宗教であげたので、菩提寺との関係がこじれた」などのトラブルの可能性をはらむ葬送形態ともいえます。

直葬に限ったことではありませんが、葬儀の形態を決めるときには家族・親族間での話し合いが重要です。

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