【葬式・葬儀】密葬とは?意味や流れ、マナーや注意点を解説します

「小規模な葬儀」「家族だけでの葬儀」がよく注目されるようになった現在において、葬儀の形態を指し示す言葉はたくさん出てきています。

今回は、そのなかから「密葬」について取り上げて紹介します。

密葬とは?意味や読み方を解説

密葬とは?意味や読み方を解説

「密葬(みっそう)」とは、一般的に、「親しい人だけを招いて秘密裡に行われる葬儀」を指す言葉です。

このため、1人しか参加しない葬儀であっても、また逆に300人以上が参加する葬儀であっても、「密葬」と呼ぶこと自体は可能です。

しかし実際の葬儀の現場において、後者の「300人以上が参加する葬儀」を「密葬」と呼ぶことは極めて少ないといえます。

密葬の場合は、多くの場合、「本葬・社葬・お別れ会」とセットで行われることが多いといえます。

有名人などが亡くなると、多くの弔問客がやってくるため、家族だけでゆっくりとお別れすることが難しくなります。

そのため、最初に「密葬」というかたちでお見送りをし、その後で「本葬・社葬・お別れ会」が行われるケースが非常に多いのです。

よって、「密葬」について正しく知るためには、「本葬・社葬・お別れ会」についてしっかり理解しておくことが必要になってきます。

「本葬・社葬・お別れ会」とは

「会社などの団体が主催することが基本となる葬儀であり、非常に大規模なものになる葬送儀礼」と理解しておいてください。

芸能人や著名人、その会社や業界に多大な貢献をした人を送る場合に開催されるものであり、多くの人が参加します。

宗教的な儀式については、伴う場合と伴わない場合の両方があります。

基本的には主催者は「団体側」であり、ご遺族側が主催者となることはほとんどありません。

ただし、慣例的また税金処理上の都合から、不祝儀はご遺族が受け取るのが一般的です。

加えて、本葬・社葬・お別れ会の場合は「公的な性質」を強く持つことになります。

密葬や家族葬は「大切な故人・大切な個人とのお別れ」をメインとしますが、本葬・社葬・お別れ会の場合は「故人が成し得た功績に対する称賛と尊敬を表す場」という性質が強くなります。

特に社葬の場合は、「故人とのお別れ」にプラスして「これからもわが社は盤石であること」をアピールする機会でもあります。

本葬・社葬・お別れ会のもっとも大きな特徴は、「亡くなってすぐに行われるわけではない」ということでしょう。

本葬・社葬・お別れ会では準備期間が必要ですし、社葬の場合は特に業界全体の繁忙期を避けて行われます。

また、本葬・社葬・お別れ会を必要とするような人が亡くなった場合は多数の人がやってくるため、家族でゆっくりとお別れをすることも難しくなります。

このような特性を持つため、上で挙げた「密葬」の後に「本葬・社葬・お別れ会」が行われるのです(ただし、一部のごく特例においては、密葬のときの「葬式・告別式」を行わず、そこにあたる部分で「社葬」を行うケースもあります)。

密葬では故人の「肉体」があるなかで葬儀を挙げることになりますが、本葬・社葬・お別れ会は密葬の後に日を改めて(ご逝去後1週間~1か月半後程度が目安)行われることになるものです。

そのため、本葬・社葬・お別れ会の場合は「肉体を持った故人とお別れする」のではなく、骨壺(ご遺骨)に対して思いを伝えることになります。

※なお厳密に言うと「お別れ会」は小規模で行われるものを指す場合もありますが、ここでは取り上げていません。
※「密葬」でも、「本葬・社葬・お別れ会を伴わないもの」もあるので、それについては「本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬」として解説していきます。

一般的な葬儀との違いは?

一般的な葬儀との違いは?

密葬と一般的な葬儀は、まったく意味が異なります。

よく混同される葬儀形態との違いをみていきましょう。

なお、前述したように「本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬」もあるので、ここでは「本葬・社葬・お別れ会を伴わない場合」と「伴う場合」の2つに細分化してお話していきます。

また、特段の記載がない場合は仏式の葬儀であると考えてください。

一般葬との違い

ここでいう「一般葬」とは、「喪家側が主催者となるものであり、通夜~葬式・告別式を含み、戻ってきてから繰り上げ初七日法要と精進落としの席を設けるもの」を指します。

本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬との違い

一般葬においては弔問客を受け入れますし、訃報も出します。

対して、本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬の場合は個人的に声をかけた人だけが参加しますし、訃報自体も出しません。

このため、呼ばれていない人は参加できません。

宗教的儀式に関しては、両方とも伴う場合が多いといえます。

ただし喪主や故人が「無宗教の葬儀で」と希望するのであれば、それに沿った葬儀が行われます。

本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬との違い

一般葬においては仕事上の関わりに留まる人でも通夜や葬式・告別式に参列することができるため、「肉体のある故人(ご逝去後2~3日後程度が多い)」とのお別れを行うことが可能です。

対して、本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬の場合は、最初の密葬の段階では仕事上の関わりにだけに留まる人は参列できません。

その後に本葬が行われた場合は参列することが可能ですが、この場合は故人はすでに荼毘に伏されていますからご遺骨に向かって手を合わせることになります。

宗教的儀式については、密葬の場合は宗教的儀式を伴うのが一般的です。

本葬のときに宗教的儀式を伴うかどうかは本葬のかたちにもよります。

ホテルなどで行われる場合は、宗教的儀式が省かれる場合もあります。

家族葬との違い

本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬との違い

本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬と家族葬の違いはほとんどありません。

「密葬とは秘した状態で行うものであり訃報は出さない。対して、家族葬の場合は訃報を出す」としている場合もありますが、これは「訃報」の解釈にもよるかと思われます。

どちらの場合も喪家から声を掛けられた人だけが参加します。

宗教的儀式に関しては、両方とも含む場合が多いことでしょう。

ただし、「簡潔に」ということであれば、除くこともできます。

日程に関しては、「家族葬の場合は一日葬や直葬を選択することもできるが、密葬の場合は基本的には通夜が行われることが多い」と解釈するのが一般的です。

本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬との違い

家族葬と、本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬の場合は、「火葬の後の展開」が大きく異なります。

家族葬の場合は「家族だけを招いて行う小規模な葬儀(と続く初七日法要・精進落とし)」で終わりですが、本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬の場合はこの後に「本葬・社葬・お別れ会」が待っています。

家族葬の場合は家族が主体となって葬儀について決めていきますし、本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬の場合も「密葬」部分は家族が主体となって葬儀について決めていきます。

しかし「本葬・社葬・お別れ会」部分は団体側が主催者となります。

直葬との違い

本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬との違い

直葬は「火葬式」とも呼ばれ、炉の前でお別れだけをしてお見送りするものです。

通夜も葬式・告別式も行いません。

対して、本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬の場合は、通夜~葬式・告別式は行うのが一般的です。

また密葬の場合は宗教的儀式を行うのが基本ですが、直葬の場合は宗教的儀式を必要としません(希望すれば読経などは行ってもらえます)。

密葬の場合も火葬式の場合も、参列するのは喪家が声を掛けた人だけです。あくまで体感的なものではありますが、火葬式の場合は「声を掛ける範囲」がより狭いように思われます。

本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬との違い

上で挙げた「本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬」の違い(密葬の場合は宗教的儀式を伴う場合が多い、2日間にわたり行われるのが基本、声を掛ける範囲が比較的広くなる傾向にある)」に加えて、「その後に行われる本葬・社葬・お別れ会」が加わります。

直葬の場合は「もっとも簡素化されたシンプルな葬儀」となりますが、「本葬・社葬・お別れ会」はそれとは対極の立場にあるものです。

友人葬との違い

友人葬とは、「友人だけで行う葬儀、お坊さんを呼ばない葬儀」と解釈されます。ただし現状は、「友人葬=創価学会の葬儀」という意味で使われています。

本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬との違い

友人葬は「友人葬」という名称ではありますが、一般の弔問客も受け入れます(ただし、「友人葬であり、家族葬である」葬儀も存在します)。

対して密葬の場合は、訃報を出さないためごく身近な人しか参加しません。

友人葬の場合は(特に記載がない限り)創価学会の葬儀形式にのっとって行われます。

対して密葬の場合は故人が信仰した宗教(在来仏教やキリスト教、神式など)でお見送りすることになります。

本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬との違い

本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬の場合では、後から本葬を行います。

なお、「故人は創価学会だった。本葬・社葬・お別れ会でも創価学会の葬儀で行いたい」ということならば、団体側にもそれを告げてよく相談をするとよいでしょう。

以上が、ほかの葬儀と密葬の違いです。

しかし葬儀のかたちには正解はありません。

また、葬儀会社ごとによって言葉の解釈も異なります。

現在は葬儀会社でも「できるだけ遺族の気持ちに沿う葬儀を」と考えていますから、「一般的にはこうするべきだと言われているが、自分たちの理想とする葬儀はもっと違うものだ」ということがあれば、葬儀会社に相談してください。

密葬にする理由とは?

密葬にする理由とは?

密葬にする理由は、大きく分けて4通りあります。

これも、「本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬か、それとも伴わない密葬か」によって異なります。

忙しい時期で人の手を借りるのがはばかれる

これは「本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬」の場合でよく見られるケースではありますが、「繁忙期を避ける」という意味では「本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬」のときでも理由のひとつとして挙げられるでしょう。

昔、農業などが中心であったときには、忙しいときに貴重な人手を割いて葬儀を手伝ってもらったり参列したりしてもらうことは望ましくないという考え方がありました。

そのため、密葬というかたちでうちうちにお参りをすることもあったとされています。

また、本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬でも、業界的に忙しい時期に被る場合はそこを避けて行う場合もあります。

規模や故人の意向を踏まえて、密葬とする

これもまた、「本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬」でも「本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬」でも「密葬を行う理由」として挙がってきます。

「本来は本葬・社葬・お別れ会を行うべきと考えられるほどの著名人」の場合の「密葬」は、文字通り「ひそやかに行う葬儀」という意味を強く持ちます。

対してそのような立場にない人の場合は、「非常に年を取っているので家族もごく自然に受け入れている。参列者も少ないと思うので、あえて告知することもない」「本人が静かに見送ってくれと言っていたから」などの理由でこの方法が選ばれる場合が多いかと思われます。

家族だけでゆっくりお別れをしたいから

「本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬」のときの理由としてよく挙げられるものです。

芸能人や著名人、業界の有力者などの葬儀の場合、弔問客が非常に多くなる傾向にあります。

このため、家族がご挨拶や対応でいっぱいいっぱいになってしまい、じっくりと故人に向き合うことが難しくなる場合もあります。

このような状況になることを避ける意味で、事前に「密葬」というかたちで故人を送るケースも見受けられます。

家族の心情的な理由で密葬以外を選択できない

「本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬」のときに比較的よく見られる理由です。

「交通事故で突然死を迎えた」「自死を選んだため、周りから詮索されたくない」「子どもが亡くなった。同じ学齢の子を連れて参列する人を見たくない」などの理由です。

もっとも、このようなかたちで亡くなられた方であっても、「家族や近親者で密葬をした後に、別途本葬・社葬・お別れ会を開く」というやり方をとることもあります。

自ら死を選んだ著名な方の葬儀で、「最初に密葬を行い、後日ファンによる本葬・社葬・お別れ会を行った」といった例もあります。

このため、これはあくまで「基本的にはこのようなスタイルがとられる傾向にある」という理解にとどめておいてください。

密葬の方法と手順を解説

密葬の方法と手順を解説

ここからは、密葬の手順について紹介していきます。

なお密葬のやり方も数多くありますが、ここでは基本的な「通夜と葬式・告別式の両方を行う密葬」についてとりあげます。

また、宗教は仏教とします。

  • 葬儀会社が病院にやってきて、故人をお迎えする
  • 自宅などに安置する~連絡
  • 納棺を行う
  • 移動~通夜を行う
  • 葬式を行う
  • 出棺~火葬場へ移動
  • 火葬~移動
  • 繰り上げ初七日法要~精進落とし

葬儀会社が病院にやってきて、故人をお迎えする

葬儀会社に連絡をして、病院に故人を迎えに来てもらいます。

葬儀会社はどこも365日24時間対応が基本です。

亡くなったことが確認された段階で連絡して構いません。

夜中でも問題ありません。

自宅などに安置する

自宅もしくは会場に故人をお連れします。

経験的に、自宅にお連れするケースが圧倒的多数かと思われます。

枕飾りなどを行いますが、すべて葬儀会社が行うのでご家族は何もする必要はありません(葬儀会社に言われれば、故人が使っていた布団などを用意するようにします)。

この段階で、参列してほしい人に連絡をしましょう。

密葬の場合も家族葬と同じで、喪家側が声を掛けた人しか参加しません。

納棺を行う

納棺をします。

現在は葬儀会社のスタッフが行うやり方が主流です。

「故人の最後に関わりたいので、自分も参加したい」という場合は、スタッフに申し出るとよいでしょう。

移動~通夜を行う

家で葬儀を行うやり方もないわけではありませんが、多くの場合自宅以外の場所を葬儀会場として選ぶでしょう。

その場合は、通夜を行う会場に移動します。

小さい密葬でありだれが来たかを完全に把握できる場合は、受付などが省略されるケースが多いといえます。

お坊さんによる読経が行われ、焼香も行います。

式次第自体は一般的な葬儀と変わりありません。

ただし、極めて人数の少ない密葬(「親族」ではなく「家族」だけしか参列しないなど)の場合は、喪主の挨拶などが省かれるケースもあります。

ただ、「家族しか参列しない葬儀において、喪主の挨拶は必要か不要か」については葬儀会社ごとで大きく考え方が違います。

最終的には喪主の判断ひとつとなりますが、あらかじめ方針を決めておくとよいでしょう。

葬式を行う

葬式を行います。

これは一般葬と同じかたちで行われます。

出棺~火葬場へ移動

出棺です。

一般葬の場合は、ご家族ご親族故人が乗った霊柩車や車、バスを一般弔問客が手を合わせて見送ります。

しかし規模の小さい密葬の場合は、全員で火葬場に移動するやり方がとられる場合もあります。

火葬~移動

火葬炉の前で最後のお別れをして、火葬が終わるのを待ちます。

40分~1時間半ほどかかりますから、火葬場の待合室で待ちます。

その後で収骨をして、さらに移動します。

現在は「葬儀を行った会場で、繰り上げ初七日法要や精進落としを行う」という場合が多いため、「元の施設に戻るケース」が多いと思われます。

なお、故人がついてくることができないように……ということで、行き帰りでは道順を変える場合もあります。

繰り上げ初七日法要~精進落とし

繰り上げ初七日法要と精進落としを行います。

本来初七日法要は亡くなってから7日目に、精進落としは49日目に行うものでしたが、現在では火葬を行った当日に一緒にやるケースが多くみられます。

これが終わったら、解散です。

ここまでが、「本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬」の手順と流れです。

この後に「本葬・社葬・お別れ会」を行う場合は、以下の流れで行います。

なお、「本葬」「社葬」「お別れ会」は厳密にいえば違うため、ここではもっとも分かりやすい「社葬」についてとりあげます。

  • 社葬決定~委員会の立ち上げ
  • 社内外への通達
  • 弔電の依頼や供物の受付などの準備及び式次第の決定
  • リハーサル
  • 社葬
  • 挨拶など

社葬決定~委員会の立ち上げ

社内で話し合い、社葬にするべきかどうかを決定します。

社葬を行うことにしたのならば員会を立ち上げます。

社葬において中心となるのは、この「委員会」です。

ご遺族の気持ちに慮りながら進めていく必要がありますが、主導するのは委員会の方ですから責任は重大です。

なお、社葬は密葬1週間~1か月半以内に行われることが多いといえます。

社内外への通達

社内外に通知します。

社葬は「仕事の一環」「公的な葬送儀式」であるため、失礼がないように重々注意しなければなりません。

弔電依頼や供物受付など準備及び式次第の決定

社葬の場合、弔電を頼むことになるかと思われます。

だれに頼むかの人選も大切ですし、断られたときのことも考えなければなりません。

また、社葬の場合は供物や供花を受け付けることになるかと思われますが、その準備もしましょう。

贈ってくれる会社の立場や重要度によって、供物や供花を飾る場所も変わります。

リハーサル

通常の葬儀ではみられない「リハーサル」を行います。

受付や案内係の配置、交通アクセス、備品の確認などを行います。

社葬

社葬が行われます。

この段階では故人はお骨になっているため、火葬場への移動はありません。

挨拶など

つつがなく葬儀が終わったら、新聞などのお悔やみ欄でそれを告知します。

「密葬」までの流れは、「本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬」も「本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬」も同じです。

後者の場合は、前者にさらにプラスして本葬・社葬・お別れ会の部分が加わると考えてください。

密葬のやり方とマナー

密葬のやり方とマナー

密葬におけるマナーは、参列者として参加する場合は一般的な葬儀と変わりありません。

服装は、通夜ならばダークスーツを、葬式・告別式ならブラックフォーマルを着用します。

靴下やストッキングは黒色にするのが無難です。

靴と鞄も黒色にして、金具のついていないものを選ぶようにしてください。

仏式の場合は数珠を持っていきますが、キリスト教や神式、あるいはそれ以外の葬儀の場合は必要ありません。

不祝儀は、一応持っていくようにしてください。

しかし案内の段階で「お断りする」という旨が書かれていればそれに従います。

密葬は秘密裡に行われるものですから、声を掛けられない場合は参加してはいけません。

また、家族葬の場合よりもさらに密葬は「秘密裡に行う」という性質の強いものですから、「自分が密葬に招かれた。しかしほかの人も故人のことをとても慕っていたから、知らせてあげよう」と考えてはいけません。

密葬を行う側となったときは、知らせる場合に「密葬にする」ということをきちんと伝えるようにしてください。

一般の弔問客を受け入れないという意思表示をします。

また、密葬を行う場合、親族ともよく話し合うようにしてください。

密葬の後に本葬・社葬・お別れ会を行う場合は、かなり様子が違ってきます。

密葬とは異なり、本葬・社葬・お別れ会は大々的に告知されることが多く、大勢の弔問客が足を運びます。

通知を出す方にも通知を受け取り参列する側にも、普段の葬儀以上に厳格なマナーが求められます。

名刺の差し出し方や服装、参列するべき人間の役職、供物や供花の出し方についても厳密に定められています。

社葬に参列する場合は、個人の判断だけでなく、会社の判断が必要となってくるでしょう。

ただし、芸能人にファンがお別れを告げる式の場合などは、平服で参列しても問題のない場合が多いといえます。

密葬についての質問まとめ

密葬についての質問まとめ

ここからは、密葬に関してのよくある質問をQ&A方式で答えていきます。

密葬ではお経は読まない?

本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬でも本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬でも、お経を読むことが多いと思われます。

ただしこれは「故人がなんらかの宗教を信仰していた場合、その宗教の葬送儀礼に対応した宗教的儀式を行う」ものであるため、故人が仏教以外を信仰していたり、また無宗教での葬儀を希望していたりする場合はこの限りではありません。

また、本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬の場合、「密葬は仏教形式で行うのでお経を読む。本葬・社葬・お別れ会の場合は無宗教とする」などのようなケースも見受けられます。

お坊さんは呼ぶ?

「お経」と同じです。仏式の葬儀を行う場合はお坊さんを呼びますし、それ以外の葬儀の場合はお坊さんは呼びません。

本葬・社葬・お別れ会を伴う場合は「密葬のときはお坊さんを呼び、本葬・社葬・お別れ会の場合は呼ばない」などのようなやり方をとることもありますが、これも「お経」と同じです。

密葬にお花は必要?

「お花」が何を意味するかで異なってきます。祭壇には一般的にお花が飾られますし、献花というかたちでお花が利用される場合もあります。

扱いが難しいのが、「供花」です。

「密葬に参加してほしいという連絡を受けたが、どうしても参加できない。供花だけでも送りたい」と考える人もいるでしょう。

しかし密葬の場合会場が狭いことも多く、勝手に送ってしまっては迷惑になることもあります。

そのため、「供花を送りたいのだが、送ってよいかどうか」を事前に確認するようにしてください。

なお、このときに確認するべき相手は、ご遺族ではありません。

ご遺族は忙しく、またご心痛のさなかにありますから、直接問い合わせることは控えるべきです。

参列者として声を掛けられている場合、葬儀会社や会場が分かっているはずです。

尋ねるべき相手は葬儀会社や会場です。ここに電話をして、供花を引き受けているかどうかを確認しましょう。

断られた場合は、当然送ってはいけません。

社葬の場合もまずは相手の会社のスタンスを聞きます。

社葬の場合でも一般的な葬儀の場合でも、「葬儀会社と提携している花屋から一括で発注する」というやり方が取られることもあるので、確認は必須です。

密葬に友人は参列できない?

ご家族が希望すれば(つまりご家族からの打診があれば)参列することができます。

逆を言えばそれ以外のケースでは参列はできません。

密葬が選ばれる理由はさまざまですが、ご家族の意向に従うべきです。

密葬にかかる時間は?

葬儀の形態によります。

一般的に密葬はほかの葬儀よりも小規模なかたちとなりますが、前述したように、400人近くも参列する密葬もあります。

そのため、一概に「○時間かかる」と言い切ることはできません。

ただ、家族葬のような小規模なものならば、お通夜も葬式・告別式も40分~1時間程度でしょうか。

火葬にかかる時間はかわりませんから、40分~1時間半ほどだと思われます。

本葬・社葬・お別れ会の場合は1時間半程度とされていますが、ケースによっては2時間以上かかる可能性もあります。

密葬にお金はいくらかかる?

「密葬」という言葉は、「人数」でも「規模」でもなく「形態」を表す言葉です。

前述したように招く人の人数も違うため、一概に「○円である」とはいえません。

ただ、一日葬や直葬(火葬式)ではない密葬のかたちをとるのであれば、50万円~100万円程度の出費と考えた方が妥当です。

葬儀の費用というのはかなり感覚がつかみにくいものですから、事前に「何がプランに含まれていて何がプランに含まれていないか」なども確認しておかなければなりません。

ちなみに、密葬の後に行われることが非常に多い「本葬・社葬・お別れ会」の場合も規模ややり方によって費用は大きく異なります。

しかし一般葬より安くなることはほとんどなく、一般葬のときには見ることのない豪華で多額の費用がかかる葬儀となるのが一般的です。

1000万円以上ということも決して珍しくなく、場合によっては3000万円を超えるケースもあります。

なお、この費用は原則としてすべて会社側が負担します。

ただし、通常の葬儀と社葬を一緒に行う合同葬の場合は、家族が費用を負担するケースも見られます。

まとめ

「密葬」とは、本来は「秘密裡に行う葬儀であり、家族が声を掛けた人だけが参列するもの」という使われ方をしていた単語です。

そのため、たった1人で送る葬儀も400人以上が参加して送る葬儀も、告知方法によっては「密葬」と呼ばれます。

ただ、現在の葬儀業界では、「密葬」といえば「本葬・社葬・お別れ会を伴う葬儀であり、その前に家族だけで行う葬儀」というような使われ方をすることが一般的になりました。

このため、自分が密葬を希望する場合は、「本葬・社葬・お別れ会を伴う密葬なのか、それとも本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬なのか」を明確にしておかなければなりません。

本葬・社葬・お別れ会を伴わない密葬の場合は、家族葬と非常に似た性質を持ちます。

対して本葬・社葬・お別れ会の場合は著名人や有名人などが対象となるため、「弔問客の対応に追われる前に、家族でゆっくりお別れすること」を目的とします。

なお、どちらの場合でも、流れ自体は一般葬のやり方とほとんどかわりません。宗教的儀式を行う場合は、故人の信仰していた宗教で行われます。

かかる時間や費用は、葬儀の形態によって大きく変わります。

密葬に限ったことではありませんが、葬儀会社としっかり相談しあって決めていきたいものです。

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