樹木葬とは?葬儀の費用や流れ、メリット・デメリットなど全て解説

葬儀のかたちが多様化しているように、供養のかたちもまた多様化していっています。

最後の住居として、多くの人が自分にとって住みよい場所を探しているのです。

そのなかの選択肢として出されるようになったのが、「樹木葬」です。

目次

樹木葬とは?意味や読み方を解説

樹木葬とは?意味や読み方を解説

「樹木葬(じゅもくそう)」とは、その名の通り樹木をお墓の代わりとして使う供養のことです。

原則として樹木を使用しますが、便宜上「樹木葬」としているだけで、場合によってはお花などで飾られることもあります。

原則として樹木葬の場合、「墓石」は必要としません。

ただし個別に埋葬する場合に関しては、墓碑やプレートを建てることもあります。

しかし一般的に、このような墓碑やプレートは「墓石」に比べて非常に簡素な形をとります。

樹木葬は「自然のなかで眠ることができる埋葬方法」であるため、近年多くの人の耳目を集めています。

樹木葬の種類

「樹木葬」と一口にいっても、その種類はさまざまです。

1.霊園の形態の違い

樹木葬の種類を考えるとき、まず考慮してほしいのが「霊園(ここでは墓地とほぼ同じ使い方とする)の形態」です。

これは大きく分けて2通りあります。

  • 里山型
  • 公園型

「自然にかえる弔い方」と聞いてまず真っ先に思い浮かぶのは、「里山型」の方ではないでしょうか。

里山型

これは現在すでに存在している山のなかにお骨を埋めて弔うものです。

自然の野山のなかに戻ることができるということで、山を愛している人などはこちらの方法を選択したくなるでしょう。

ただしこの方法の場合、広大な土地が必要となります。

そのため交通の便の悪いところに作られていることが多く、通うときには不便さを感じる場合もあります。

また、里山型に限った話ではありませんが、だれかの私有地にご遺骨をまく・埋めた場合は法律によって裁かれる可能性が高いといえます。

「里山型のように、山に埋めてあげたい。でも遠いところにあるところの山に埋めては故人も寂しがるだろう。近場の山に埋めてあげよう」と考えることは、たとえ善意から来るものであっても後々大きな問題になりかねません。

公園型

里山型と比べて交通の便がよいところにつくられていることが多いものであり、墓所まいりをしやすいのが特徴です。

比較的新しい考え方で作られたものでもあります。

公園型のためきれいに整備されていることが多いのが特徴です。

また、公園型の場合は樹木葬だけでなくほかのかたちの弔い方法も採用しているケースもあります。

施設ごとによって、個性や考え方、弔いの方向性が異なります。

墓地を購入・埋葬を行う場合は現地を一度見に行くことが重要ですが、公園型の場合は特にこれが重要視されます。

「霊園であること」をはっきり意識させるものもあれば、庭園然としていてガーデニングタイプのようになっているところもあります。

自分の好みに合ったものを選ぶとよいでしょう。

なお、後者の「ガーデニングタイプの樹木葬施設」は、特に区別して「ガーデンタイプ」として論じる場合もあります。

2.埋葬方法の違いについて

「霊園の形態」に種類があるのと同様に、「埋葬方法」にも違いがあります。

  • 合祀型
  • 個別型

それぞれについてみていきましょう。

合祀型

「合祀型(ごうしがた)」とは、1つのシンボルツリーの下に大勢の人のご遺骨と一緒に眠ることです。

この方法は個別型に比べると費用が抑えられるため、金銭的な理由で樹木葬を選ぼうと思う人にとっては第一の選択肢となるでしょう。

多くの人と一緒に埋葬されるため、「にぎやかなことが大好きだった人」の弔い方法としてこれを選択するのもよいでしょう。

反面、この方法の場合は「ご遺骨を移すことができない」というデメリットを持っています。

このため、後で「やはり改葬したい」と考えてもこれは叶いません。

また他の人と一緒に埋葬されることに抵抗感を覚える人には向きません。

個別型に比べると、周囲の理解が得られにくい傾向にあるのも問題点のうちの一つです。

個別型

「個別型」とは、その名前の通り、1区画1区画を分けてその下に埋葬するタイプをいいます。

「個別型」とはしていますが、「1区画に入ることができるのは1人だけに限られる」というわけではありません。

樹木葬施設によってある程度違いはありますが、「1区画のなかに家族全員のご遺骨を埋葬することができる」などという場合も多く見られます。

一般的なお墓の感覚と似ているため、合祀型に比べると周囲の理解を得られやすいという特徴があります。

また、「一人でのんびり過ごしたい」「家族と一緒に過ごしたい」と考える人に向いている弔い方法だといえます。

プレートや墓碑がおかれることも多く、お参りに来る人も「手を合わせる対象」が分かりやすいというメリットもあります。

また、合祀型の場合は「樹木葬をした後の改葬」は不可能*です。

しかし個別型の場合は、埋葬方法によっては後で改葬することができる可能性があります。

※「合祀墓に入れる前に手元にご遺骨を少し置いておき、それを他のところに移すことを『改葬』とする」と考える場合は除きます

ただし個別型の樹木葬の場合、どうしても値段は合祀型よりも高くなります。加えて、「個別型」とはいっても永久にそこを使い続けられるわけではなく、ある程度の時間を経たら合祀される場合もあります(ただし、「たとえ継承者がいなくなっても、合祀はしない」と謳っているところもあります)。

ちなみにここでは「合祀型」と「個別型」の2つに分けてお話してきましたが、これ以外にも「集合型」と呼ばれる埋葬方法を提案している樹木葬施設もあります。

これは合祀型と個別タイプの真ん中のような弔い方法です。

この場合、「シンボルツリーは1本としてその周りにご遺骨を埋めるが、ご遺骨は個別に埋められている」という特徴があります。

「骨をごちゃまぜにされるのは嫌だが、個別型よりは安くしたい」などのような考えを持つ人におすすめです。

3.木の種類について

樹木葬は、「木」「花」を使って埋葬していく方法です。

一般的な墓地での埋葬を選んだときに「墓石」について考える必要があるように、樹木葬でも「木」「花」について考えていく必要があります。

樹木葬で使われる植物はさまざまで、樹木葬施設側が提示してくる植物としては桜やハナミズキなどがありますが、大切なのは、「どの木にするかの決定権がだれにあるのか」です。

樹木葬に使用される樹木は、以下の3パターンのうちのいずれかによって決定されます。

  • 樹木葬施設側が決めている木の下に埋める
  • 施設側が提示する種類の中から好みのものを選ぶ
  • 自分たちで外部から持ち込む

まず、「樹木葬施設側によって植物が決められている」という場合ですが、「大きなシンボルツリーがあるので、みんなその下で眠る」などがこれにあたることが多いかと思われます。

自分で決める手間もいらず非常に簡単に手続きができますが、自由度が低いのが難点です。

次に「施設側が提示する種類の中から好みのものを選ぶ」やり方ですが、他の2つに比べてバランスがよいため一番選びやすいプランでしょう。

10種類以上の植物のなかから好きなものを選ばせてもらえる場合もあります。

「絶対にこのお花・木がよい」というのがあれば、区画ごとで取り扱っている木が違う場合もあるので、しっかりと確認してから申し込むようにしてください。

「自分で好きな木々を持ち込む」というタイプの樹木葬は、それほど多くはありません。

ただこの方法ならば、自分の好みを最大限に生かすことができます。

樹木葬施設の選択肢は狭くなってしまいますが、「自分の愛した植物に囲まれて眠りたい」というのが第一の希望であるのなら、このようなタイプの樹木葬施設を選ぶとよいでしょう。

一口に「樹木葬」といっても、それぞれの樹木葬施設で提案できるプラン・弔い方法は違います。

また施設自体の作りも違います。

そのため、契約前にその樹木葬施設についてしっかりと勉強し、下見をしておく必要があります。

特に「ご遺骨の取り扱い」に関しては、きちんと理解しておかなければなりません。

どの樹木葬が良い・悪いといえるものではありませんが、後悔してもしきれない決断となってしまう可能性があるからです。

樹木葬にする理由とは?目的を紹介

「樹木葬」は、昔はそれほど多くは見られなかったかたちの弔い方です。

この樹木葬が現在のような広がりをみせた理由は色々あります。

葬儀のかたちの選択肢が増えたように、「最後の居場所も自分らしいものを選びたい」という考え方が出てきたことも理由のうちの1つでしょう。

自然を愛していたから自然に抱かれて眠りたいと考える人の数は、決して少なくはありません。

また、同じような考え方のもと、「海洋散骨」が選ばれることもあります(後述します)。

メディアなどでよく取り上げられる理由としては、「後継者不足」「子どもたちに負担をかけたくない」というものでしょう。

現在は少子高齢化が進んでおり、出生率も(多少の増減はあるものの)右肩下がりになっています。

2016年の内閣府が出したデータでは出生率は1.44人となっており、一人っ子同士の結婚も珍しくありません。

片方が北海道で片方が沖縄に住んでいた場合などは、片方のお墓をみていこうとするのであればもう片方のお墓の面倒をみることは難しくなります。

また、核家族化も進んでいますから、「妻の家系のお墓は北海道にあり、夫の家系のお墓は沖縄にある。しかし2人が住んでいるのは東京であり、また将来にわたっても東京に住み続けるつもりなので、北海道にも沖縄にも変えるつもりはない」という場合もあるでしょう。

上記のようなケースでは、お墓の後継者がいなくなってしまいますね。

樹木葬の場合は、管理は「管理費を納付する」というかたちをとるだけで構いません。

ずっと手入れを続けてくれますから、後継者がいなくてもお任せすることができるのです。

「費用」の面でも樹木葬はメリットの大きい選択肢だといえます。

詳しくは後述しますが、樹木葬は墓地を購入して墓石を購入して埋葬をする場合に比べて、かかる費用が少なくて済むというメリットがあるからです。

「子どもに負担を掛けたくない」あるいは「埋葬をするための費用がそれほどたくさんはとれない」と考える人にとってこれは非常にありがたいことです。

このように、さまざまな理由で「樹木葬」は選ばれています。

樹木葬は現代の葬儀・埋葬に即したかたちの一つだともいえるので、今後も樹木葬のニーズは更に高まっていくかもしれません。

データ引用元:内閣府「出生数・出生率の推移」

他の埋葬方法との違い

他の埋葬方法との違い

本章では、樹木葬とほかの弔い方法の違いについて取り上げていきます。

1.一般的なお墓との違い

本章でいう「一般的なお墓」とは、「墓所となる土地を買い、そこに墓石をおいて弔っていく埋葬形態」を指します。

一般的なお墓の場合、だれもがイメージする「もっともよく知られた埋葬方法」であるため、周囲からの反対が起こる可能性がまずありません。

またお墓の場合は選択肢も多く、情報も集めやすいのが特徴です。

しかし一般的なお墓の場合、樹木葬と比べて値段が非常に高いという欠点があります。

地方差もありますがこの方法を選ぶ場合は200万円程度もかかることがあります。特に、土地代が高い都心部においては、お墓を持つための費用が非常に高くなります。

その点、樹木葬ならばここまで高額にはなりません。

また、一般のお墓で葬ることのデメリットとして、後継者がいなくなったらどうするのかという問題点が出てきます。

現在のお墓は非常に品質のよいものではありますが、それでも放っておけば劣化します。

また、参る人のいないお墓というのはとても寂しいものです。

樹木葬は、このような「一般のお墓」の問題をクリアするべく生まれた埋葬方法だといえます。

そのため、樹木葬の場合はこのようなリスクを回避することができます。

2.納骨堂

納骨堂とは、しばしば「ご遺骨の集合団地」のような言葉で説明されます。

骨壺を収めておくための施設を使って弔っていくかたちをいいます。

「納骨堂」というとロッカー型のものが想像されますが、実際にはお墓のようなかたちになっているものもあります。

樹木葬と納骨堂は、実は「費用」の面ではそれほど代わりはありません。

もちろん弔いの費用はプランや業者によって異なりますが、樹木葬の場合は50万円程度、納骨堂の場合も1人あたり50万円程度から骨壺を入れることができます。

納骨堂の場合、全天候型であるのが強みです。
足元が悪くなる時期でもいけますし、多くの場合バリアフリーを考えて設備を作っています。

対して樹木葬の場合、外であるため天候が悪いときには通いにくいと思われます。

しかし樹木葬には「自然の風を感じながら眠ることができる」「大きな自然に包まれて過ごすことができる」というメリットがあります。

3.手元供養

手元供養とは、その名前の通り手元において供養していくスタイルをいいます。

故人の存在を身近に感じることができる供養方法です。

仏壇は、あってもなくても構いませんし、現在は小さいミニ仏壇と呼ばれるものも出ています。

その気になれば樹木葬よりもお金をかけずに供養をしていくことができます。

また、日本の法律においては、「埋葬」は義務ではありませんからこのようにしてずっと手元にとどめておいてもまったく構いません。

ただこの方法の場合、「では現在手元供養をしている人が亡くなったらどうするのか」などの問題が出てきます。

この方法を選ぶ場合は、「将来的にご遺骨をどうするか」も考えなければなりません。

樹木葬もまたその方法のうちの一つです。

このようなことを考えれば、ほかの「埋葬方法」とは区別して語られるべきものだといえるでしょう。

4.海洋葬(海洋散骨)

考え方としてもっとも樹木葬に近いのは、この「海洋葬(海洋散骨)」かもしれません。

樹木葬では山や公園という「陸地」にご遺骨を埋めますが、海洋葬の場合は海にご遺骨を撒きます。

このように「自然に還る方法」であることから、樹木葬と海洋葬をあわせて「自然葬」と呼ぶこともあります。

樹木葬も海洋葬も、「両方とも自然のなかに還る」「一度埋葬してしまうと改葬が難しい(またはできない)」という点で共通しています。

ただ、樹木葬の場合はやり方を選べば改葬を行うことができますが、海洋葬の場合は不可能です。

また、樹木葬の場合はシンボルツリーや墓碑などに手を合わせることができ個人でも樹木葬施設に足を運ぶことができますが、海洋葬では船などに乗って現地にまで行かなければなりません。

またシンボルツリーにあたるものがないので、「故人のご遺骨を撒いた辺り」で手を合わせるにとどまります。

このように樹木葬と海洋葬は、同じように「自然葬」に分類されるものですが、お参りの方法はまったく異なるものなので、よく考えて選ばなければなりません。

なお、日本では「ご遺体そのものを海などに流すこと」は特殊な例(航海中であり、かつほかの条件を満たしていると判断される場合)を除き、認められていません。

そのため、海洋葬の場合はご遺骨を砕いて(「粉骨」といいます)、散骨というかたちにする必要があります。

樹木葬でもご遺骨を砕いて撒く場合もありますが、骨壺のまま埋めることができる場合もあります。

このため、「海洋葬の場合は粉骨が必要になるが、樹木葬の場合は必要としないこともある」といえます。

生前予約(契約)の手続き方法を解説

生前予約(契約)の手続き方法を解説

ここからはより具体的に、

  • 樹木葬を行うための手続き
  • 生前予約(契約)はできるか
  • だれにお願いすればよいか

について解説していきます。

樹木葬を行うための手続き

樹木葬を行う場合の手続きは、以下のようになります。

1.情報収集をする

まずは樹木葬についての情報を集めましょう。

「県名 樹木葬」などで調べればいくつかヒットするはずです。

パンフレットなども取り寄せるとよいでしょう。

2.現地に足を運ぶ

上でも述べたように、樹木葬施設は個々の施設によってその性格がまったく異なります。

そのため、情報を絞り込んだ後に樹木葬施設に実際に足を運んで下見をしてください。

樹木葬施設によっては、バスでのツアーを組んでいる場合もあります。

このときには、施設の雰囲気だけでなく、アクセスのしやすさについてもきちんとみるようにしてください。

3.質問事項をまとめる

「百聞は一見にしかず」とまでは言いませんが、情報収集をしていた段階と現地に足を運んだ後では、「感じ方」「疑問点」も変わってくるでしょう。

1~2の工程で浮かんだ疑問点をとりまとめ、それぞれの施設に聞いてみてください。

特に、「骨壺は後で取り出せるのか(改葬予定がわずかでもある場合)」「どのようなタイプの樹木葬を取り扱っているのか」については、疑問点を解消しておかなければなりません。

4.契約をする

すべての疑問点が解決したら、契約に進みます。

上でも述べましたが、ご遺骨に関しては「○月×日にまで行わなければならない」というものではありません。

そのため、焦らずにじっくりと施設を探していけばよいといえます。

また、探している間に、「やはり樹木葬はしっくりこない」と感じたのならば、ほかの埋葬方法を選んでももちろん構いません。

生前予約(契約)について

現在は、「生きている間に死後の住処を決めること」もそれほど珍しいものではなくなっています。

樹木葬でももちろん、生前に予約をすることが可能です。

この場合は家族とも話し合って決められるため、故人の希望だけでなく家族の希望も反映した施設を選ぶことができますし、希望する花なども伝えやすくなります。

樹木葬の場合でも、当然「墓地不足」になる可能性があります。

生前予約(契約)をしておけば、このようなリスクも下げられます。

また、生前予約(契約)で購入した場合は、その土地は相続税の対象から外れます。

税制面での優遇も受けられますから、抵抗感がないのであれば、生前予約(契約)をしておくとよいでしょう。

だれに相談すればよいか

樹木葬を行いたいのであれば、樹木葬施設に問い合わせをするのが一番手っ取り早く正確です。

ただ、「どこにすればよいかわからない」「検討もつかない」ということであれば、墓地の検索サイトなどを使うとよいでしょう。

ちなみに、葬儀会社の一部には樹木葬に明るく、これについて案内できるところもあります。

また、そうでなくても、葬儀会社のスタッフは樹木葬についてもある程度の知識を持っていると考えられるので、わからないことがあれば相談してみましょう。

樹木葬のやり方や流れ

樹木葬のやり方や流れ

樹木葬とは葬儀後の供養方法を指す言葉なので、葬儀までの手順に違いはありません。
本章では一般葬を想定して、樹木葬の流れを解説します。

1.故人を家などに安置した後、葬儀会社と打ち合わせ

この段階で決めることは、あくまで「葬儀のスケジュールや内容」です。樹木葬にするかしないかなどを、この段階で決める必要はありません。

2.通夜~通夜振る舞い

通夜と通夜振る舞いを行います。

なお、宗教によっては通夜振る舞いのかたちは異なります。

3.葬式・告別式

多くの場合、葬式・告別式は通夜の翌日の日中に行われます。

4.出棺~火葬場に到着~炉の前でのお別れ~火葬

出棺後火葬場に到着、炉の前でのお別れを経て、火葬を行います。

火葬には40分~1時間半ほどの時間がかかります。

5.収骨~埋葬許可証を受け取る

収骨を行います。
また、この後に、「火葬をしましたよという印が押された火葬許可証」を受け取ります。

この紙は「埋葬許可証」と呼ばれており、この埋葬許可証がないとご遺骨を埋葬することはできません。

火葬許可証は、死亡診断書と死亡届を自治体に提出することで得られるものです。

死亡診断書と死亡届は医師によって発行され、提出に関しては遺族が行うこともできますが、葬儀会社に頼むこともできます。

葬儀会社が入って行う葬儀が現在では多くなっているため、ほとんどのケースで葬儀会社が代行してくれるでしょう。

この紙は非常に重要なので、紛失しないように、骨壺と一緒に保管しておいてください。

6.繰り上げ初七日法要~精進落とし~解散

繰り上げ初七日法要と精進落としを行います(宗教によっては違う呼び方が使われます)。

それが終われば解散です。骨壺を持って帰ります。

7. 樹木葬の場所を決めて使用許可をもらう

ここからが「樹木葬」に関わってくる部分です。

上で挙げた手順に基づき、施設をきめてください。

契約後、使用許可が下ります。

なお、「粉骨が条件である」という場合は、納骨前に粉骨を行ってもらう必要があります。

当日に戸惑わなくて済むように、今一度、施設側に「ご遺骨はどのようにすればよいか」「骨壺ごと入れて構わないのか」などについて確認しておきましょう。

8.納骨

納骨を行います。
この「納骨」にはこれといった決まりはありません。

仏教徒であるのならお坊さんを呼んで納骨式を行ってもらうこともありますが、必須というわけではありません。

また、納骨は、一般的に家族によってのみ行われます。

9.必要に応じて会食などを行う

納骨が終わったら、必要に応じて食事の席を設けます。

ただ、「特にこだわりがない」ということであればそのまま解散でも構いません。

このあたりは、個々の家族の判断に委ねられます。

供養料金はいくら?相場の値段を解説

供養料金はいくら?相場の値段を解説

樹木葬にかかる費用の相場をみていきましょう。

樹木葬の場合、「どこの施設を使うか」によって料金が大きく変わってきます。

ただ、合祀タイプは安く、個別タイプは高くなっているのはどこの施設でも共通していることです。

平均額を求めることは難しいのですが、合祀タイプならば高くても20万円以下程度に収まると思われます。

対して、個別タイプの場合は80万円程度までの費用を見ておいた方がよいでしょう。

「樹木葬」としての平均を求めるとすれば、50万円程度が相場です。

樹木葬のメリット

樹木葬のメリット

樹木葬の一番の魅力といえば「自然のなかで眠ることができる」ということですが、樹木葬にはそれ以外にもさまざまなメリットがあります。

墓石が不要なのでその分費用が安くなる

樹木葬の費用は、平均で50万円程度です。

これは、墓所と墓石を1から購入した場合に比べて、3分の1~4分の1程度の料金です。

そのため、墓所・墓石を購入することが難しい人であっても樹木葬ならば選ぶことができます。

もっとも、これを以て、「一般的な墓地に眠らせるときよりも、樹木葬の方が確実に安上がりになる」とまでは言い切れません。

もともとすでに先祖代々のお墓などがある場合は、当然「1から購入する費用」は発生しないからです。

また、樹木葬とほぼ同じ価格帯になることが多いものとして、「納骨堂」という選択肢があることも忘れてはいけません。

ペットと一緒に眠ることができる場合も多い

ペットは家族の一員だと考える人は、決して少なくはないでしょう。

このように考える人にとって、「ペットのお骨をどうするか」というのは非常に悩ましい問題です。

寺院のお墓などでは、動物(あえて表現するのであれば、「畜生」)と人間を一緒に埋葬することを推奨していない場合もあります。

しかし樹木葬の場合はこのような決まりがないところも多く、「個別タイプにはペットと人間のお骨を一緒に入れることができます」としているところも多く見られます。

もっとも、「ペットのお骨だけを先に入れて、自分(人間)が亡くなった時に一緒にする」というやり方はとれないとしているところが比較的多く見られます。

この場合はペットのお骨を手元供養し続け、エンディングノートなどに「自分の骨を納骨するときに、このペットのお骨も一緒に入れてください」として申し送りをしておくことが求められます。

管理がいらない

樹木葬には、「お墓を継ぐ後継者がいない人のための供養形態」という性格があります。

そのため、管理なども施設側が受け持ってくれることが多いため、管理をすることが難しい場合でも利用しやすいという特徴があります。

「子どもはいるけど遠くに住んでいる」「子どもに負担をかけたくない」「子どもがいなくて、お墓を継ぐ人がいない」などのような悩みを抱える人にとっては、樹木葬は非常にありがたい選択肢だといえるでしょう。

樹木葬では個別タイプも選べますが、「個別タイプも特定の期間が過ぎたら合祀墓に入れる」としているところもあります。

また逆に、「たとえ管理をする人がいなくなっても、個別墓のままとする」というところもあります。

このあたりにこだわりがある人は、事前に確認をしておくようにしてください。

樹木葬のデメリット

樹木葬のデメリット

さまざまなメリットがある樹木葬ですが、デメリットももちろんあります。

一度行ったら返骨が難しい

一度この方法で埋葬した場合、返骨が難しいのが樹木葬の欠点です。

合祀タイプの場合は返骨は一切できませんし、個別タイプの場合であっても粉骨を伴うものならば返骨を願い出ることはできません。

「お金を貯めて墓を買った。だから取り出してお墓に入れたい」などのようなことが極めてできにくいのです。

ただ、「樹木葬を行ったら、返骨は絶対に不可能」と考えるのは間違いです。

樹木葬施設のなかには骨壺をそのまま納められる個別墓を用意しているところもあります。

このようなところを利用すれば、後で返骨を願い出ることも可能です。

周囲の理解を得られにくいことがある

葬儀関係についてもいえますが、「昔からのやり方を良しとする人」にとっては樹木葬はなかなか理解が追い付かないものでしょう。

特に合祀タイプの場合は、「死んでまでほかの人と一緒になるなんて」「お骨を混ぜてしまうなんて!」という反対意見が出てくることもあります。

「自然のなかに還ることができること」は樹木葬の大きな魅力ではあります。

しかし「お墓という分かりやすいシンボルを持たないため、「どこに手を合わせたらよいのか」と戸惑う人もいるでしょう。

樹木葬を行う場合は、必ず周囲の人に理解してもらうようにしてください。

樹木葬には要注意?トラブル事例を紹介

樹木葬には要注意?トラブル事例を紹介

樹木葬におけるトラブルは、上で紹介した「デメリット」とリンクしているところが多いといえます。

たとえば、「返骨ができないと知らずに契約してしまった」「管理者が管理してくれていると思ったが、ある程度は持ち主も管理をしなければならなかった」などです。

また、樹木葬の場合、「自然の植物」を使って弔っていく方法であるため、景色は徐々に変わっていきます。

ただ、このようなことのほとんどは、事前に樹木葬とその施設について勉強をしておけば回避できます。

わからないことがあったら必ず確かめるようにしましょう。

実際に樹木葬をした方の口コミ・評判

実際に樹木葬をした方の口コミ・評判

本章では樹木葬に対するネット上の口コミ評判を紹介します。

引用:Twitter

SNS上で「樹木葬」と検索すると、樹木葬に対しての様々な意見を確認できます。

そして結果としては、樹木葬に対して良い印象を抱いている方が思った以上に多いです。

デメリットとしても紹介したように、樹木葬は昔ながらの供養方法と異なるため、否定的な意見が多いかとも考えましたが、結果としては「憧れる」「してほしい、したい」といったポジティブな意見が多く確認できました。

ただ、昔ながらの供養方法を尊重する方は、年代的にそもそもSNSで活動をしていない可能性があり、それによってネガティブな意見が見えていない可能性もあります。

現に上記の口コミで上から2件目の方も世間体を気にしており、樹木葬に関してあまりよく思っていない方が一定数世の中にいることが推測できます。

樹木葬の評価については「近年、理解が広がりつつあるが、まだ浸透しきってはいない。」と覚えておきましょう。

樹木葬でよくある質問まとめ

樹木葬でよくある質問まとめ

ここからは、樹木葬でよくある質問について回答していきます。

樹木葬は合祀の扱いになる?

合祀になる場合もあれば、ならない場合もあります。

個別タイプを選べば合祀とならず、一般のお墓のように「1人だけ」「家族とだけ」「ペットとだけ」一緒に眠ることができます。

ただし、個別タイプでもある程度の時間を経た後は合祀墓に入れられる施設も多く見られるので、そういった場合は「どのタイミングで合祀になりますか」と予め聞いておくとよいでしょう。

樹木葬は永代供養なの?

各々の「なにをもって永代供養とするか?」の考え方によって、回答は変わってきます。

たとえば寺院にある樹木葬施設で樹木葬をした場合は、3回忌などのタイミングで法要を行ってくれますし、合祀されればそこで永代供養をしていってくれます。

また、「継承者がいなくなってもそこに眠り続けることができれば、それは『永代供養』といえる」と考えるのであれば、一般的な公園型の樹木葬施設であっても「永代供養である」といえるでしょう。

ただ、「法要を行ってくれないのであれば、それは供養しているとは認められない」ということであれば、除外される樹木葬施設も出てきます。

このように「樹木葬は永代供養であるかどうか」の答えは、個々人の解釈によってしか導き出せません。

「自分にとっての永代供養とは何か」をまずは考えましょう。

樹木葬に宗教・宗派は関係ある?

樹木葬は、基本的には宗教・宗派による制限はありません。

なので誰でも入ることができます。

ただし、仏教のお寺がやっている樹木葬の場合はこの限りではありません。

お寺の樹木葬でも「宗教も宗派も問わない」としているところもありますが、「宗派は自由」という表現にとどめているところもあります。

比較的自由な弔い方法である樹木葬ですが、契約前には宗教や宗旨を明確にしたうえで、対応しているかどうかを問い合わせてください。

骨壺に入れたまま? それともばらして入れるの?

樹木葬を選んで埋葬するとき、「お骨はどうするか」という問題が出てきます。

その問題については、樹木葬の施設ごとで考え方が異なります。

  • 1.粉骨を必要とし、そのままシンボルツリーのところへ埋めるもの
  • 2.粉骨は必要としないが、骨壺から取り出して埋葬するもの
  • 3.骨壺に入れたままでよいもの

一般的なお墓とは異なり、樹木葬の場合は「骨壺に入れておくこと」は前提になっていません。

そのため、さまざまなやり方が可能となるのです。
気になる場合は、一度施設に問い合わせるとよいでしょう。

人によっては、1のやり方に抵抗感を覚える人もいるでしょう。
しかしこの方法は完全に自然と一体化できるため、ニーズもあります。

2のやり方は、粉骨ほどは抵抗感はないでしょう。

ただ、この方法で埋葬をした場合は、後から改葬することはできなくなります。

「骨壺に入れたままでよい」とするものは、将来的に改葬を必要と考えている人にとってメリットの多いプランです。

あまり選択肢は多くありませんが、柔軟な対応が見込めます。

また、ここでは取り上げていませんが、布でご遺骨をくるんで納める樹木葬もあります。

一般のお墓⇔樹木葬の改葬はできる?

樹木葬は、しばしば「改葬」と一緒に論じられます。

一般的なお墓から樹木葬に切り替えることはもちろん可能です。

「親を看取り地元で生きてきたが、今回辞令が出た。もう多分地元には戻ってこない。子どもも自分1人なので近場の樹木葬を利用したい」といった理由で、改葬を希望する人もいます。

お墓に入っていたご遺骨を移して樹木葬に変えることは、決して珍しいことではありません。

むしろ問題となってくるのが、「樹木葬を終えて、一般のお墓に改葬したい」という場合です。

「今までは樹木葬だったが、お金がある程度できたので墓地を買った。そこに入れたい」と考える場合は、かなり難易度が高くなります。

前述したように、樹木葬の場合は合祀というかたちでお骨を一緒にするやり方も提案しています。

この場合、当然お骨を取り出すことはできません。
そのため、「お墓に移す」というかたちでの改葬は不可能です。

改葬する可能性が少しでもあるのなら、「改葬OK」としている樹木葬施設を選ぶ方がよいでしょう。

結論

・樹木葬⇒一般のお墓・・・ダメな場合が多い

・一般のお墓⇒樹木葬・・・基本的に大丈夫

まとめ

樹木葬まとめ

樹木葬とは、自然のなかに埋葬されるかたちの供養方法です。

樹木葬を選ぶ際には、

  • 樹木葬の設備はどんなものか
  • 樹木葬の施設の様子はどんなものか
  • 個別にするか合祀にするか
  • 宗教や宗派は問うのか
  • 永代供養は行われるかどうか

以上の点に気を付けるとよいでしょう。

急いで契約をする必要もないので、疑問点をすべて解消してから契約に踏み切ってください。

「ご遺骨をどのようにして埋めるか」も、それぞれの施設で違います。

樹木葬と改葬は一緒に論じられることがありますが、「一般的なお墓から樹木葬にうつる」という場合は何も問題ありません。

しかし「樹木葬から一般的なお墓にうつること」は非常に困難だといえます。

なぜなら、合祀タイプで弔った場合は、どの骨が故人の骨か分からないためです。

そのため、将来わずかでも改葬の可能性があるのであれば、骨壺をそのまま利用できるものにしましょう。

比較的新しいながらも、現在のニーズに合致していたことで急速に広まっていった「樹木葬」

選択肢の一つとしたいですね。

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